シャークアタックについて思うこと

2015 / 02 / 14

オーストラリアは、シャークアタックが多い!ということは
サーファーでなくとも耳にしたことがある人もいるかもしれません。

私もその一人でしたが、やっぱりどこか遠いところで起こっていて
自分には「まさかね」と油断するぐらい、近いところで起きるとは
思ってもいませんでした。こちらのサーファーでも、もう40年近く
サーフィンしているけど、1回もサメをみたことがない、という
方もいます。

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日本のメディアでも取り上げられていたのでご存知の方も多いかと
思いますが、2月9日朝、バイロンベイから南に20km のバリナ、
シェリービーチ(Shelly Beach)でシャークアタックが発生しました。

被害にあわれたのは、現地在住の日本人男性でした。
ちょうど、その2日前にも近くのセブンマイルビーチ(Seven Mile Beach)でも
シャークアタックが発生したばかりで、被害にあったのは、オージーのサーファー
でしたが、命に別条はなかったとのことでした。

これ以上被害がないようにと話していた矢先のこと。
日本人男性は両足を失い、ラインアップにいたサーファーが岸まで
連れ戻し、救命処置などを行いましたが、
出血多量により意識を失い、すでに息を引き取っていたと
言います。その現場に私の友人も居合わせていました。

私は亡くなられた男性を直接は存じ上げませんでしたが、
日本とバイロンで多くの共通の友人がいました。
サーフィンが上手で、海をこよなく愛し、
いつも笑顔で楽しそうにサーフィンをし、
この日のクリーンコンディションでもバレルの中に
包まれて、最高の笑顔をしていたと周りの人はいっていました。

現在真夏のオーストラリアでは、海水温が平均より3度程度高いそうで
この水温上昇により、サメの活動が活発になっているとも言われています。

一部では、被害拡大を防ぐためにもサメの殺処分が必要との議論も
あって、賛否両論となっていましたが、今回のことは、
私たちに何かメッセージを投げかけているのだと思います。

海にはシャークに限らず、さまざまな生物がいます。
私たちサーファーは、彼らの住処でサーフィンをしています。
人間を襲うためにシャークたちだって生きてるわけじゃない。
もしかしたら私たちが魚を取りすぎてるから
海の生態系やバランスが乱れてるのかもしれない。

私は科学者でも専門家でもないから詳しいことはわからないけど
海に入るサーファーとして、これからも海をフィールドに活動する
人間として、海へのリスペクトを忘れないようにしたい。

そして、私たち以前の先人たちがそのようにしてきてくれたからこそ、
いまでもサーフィンができる、という環境が(少なくとも)
保たれているということを忘れずにいたい。

自然は未来の子孫からの借り物だから
きれいなカタチで残して、引きついでゆきたい。

今回の事故は、とても悲しい出来事ではあります。
でも、死は突然やってくるかもしれない、ということを
改めて教えてくれました。

自然は人間が思っているよりはるかに強力で
とても美しいものですが、時にはその牙をむきます。

明日、天変地異が起きるかもしれない。
明日、事故に遭うかもしれない。
明日、病気になるかもしれない。

それは、自分自身にふりかかることかもしれないし
大切な家族や友達に起こることかもしれない。
未来のことは誰にもわからないし、防ぎようもないこともある。
備えや心構えがあっても、やっぱり打ちひしがられるし、
悲しくてやるせないこともある。

だから、やっぱり、「いま」しかないんだってこと。

2009年に人生の師匠のゆかりさんが突然亡くなってから、
ずーっと私の中でのテーマは、「いま」という
限られた美しい時間をどう丁寧に、軽やかに
健やかに生き、そうした責任あるライフスタイル創ることが
できるかってこと。

それは、のらりくらりと堕落的な思考ではなくて
実はきちんとしたビジョンと行動があってはじめて叶うんだって
こともわかってきた。

世の中にはたくさん問題もあって、
悲しいことや辛いことがあって、
いつもハッピーなことばかりじゃない。

でも、命ある「いま」に感謝して
自分にできること、自分がやるべきことが
見えていれば、社会はいまよりは少しよい方向にいくと思います。

亡くなられたナカハラ タダシさんのご冥福をお祈りいたします。
天国でも波乗りできますように。